朝の一杯を楽しみにスイッチを入れたのに、なんだか様子がおかしい。いつもなら聞こえる「ゴボゴボ」という水を吸い上げる音がしない。そんな経験、ありませんか?
実はこのトラブル、故障とは限らないんです。ちょっとしたコツで簡単に直るケースがほとんど。この記事では、コーヒーメーカーが水を吸い上げないときに、あなたが今すぐ試せる対処法から、ちょっと踏み込んだ修理の話まで、順番にわかりやすく解説していきますね。
コーヒーメーカーが水を吸い上げないときにまず確認したい3つの基本
あせって修理に出そうとする前に、まずはこれだけ確認してみてください。意外と「え、これだけ?」ということで解決したりするんです。
水タンクは本当に奥までセットされてる?
これ、本当に多い原因です。特に新しい機械や、久しぶりに引っ張り出してきたコーヒーメーカーに多いですね。
タンクの底にある接続部分にはゴムのパッキンがあるんですが、これが新品だとちょっと固い。だから、軽くセットしたつもりでも、実は給水の弁がうまく開いてないんです。「カチッ」と手応えがあるまで、少し強めにグッと押し込んでみましょう。
もしこれで直ったら、あなたはとても幸運です。コーヒーを淹れて一息ついてください。
水タンクを空っぽにしたまま動かしてなかった?
引っ越し後や長期間使っていなかった場合、本体内部のチューブの中に空気が入り込んでしまっていることがあります。これを「エア噛み」と言います。
ポンプは空気を吸い込むと空回りしてしまい、水を吸い上げる力が出せないんです。この現象は、特にデロンギの全自動コーヒーメーカーなどでよく報告されています。故障ではないのでご安心を。解決策は、このあと「空気抜き」の手順で詳しくお伝えしますね。
電源は入ってる?エラーランプはついてない?
当たり前のことのようですが、意外と見落としがち。コンセントが抜けかけていた、という笑い話のようなケースもあります。
そして、電源は入っているのに抽出が始まらない場合は、どこかのフタがきちんと閉まっていない、あるいはエラーランプが点滅していないか確認しましょう。取扱説明書に、そのランプの意味が書かれているはずです。
これで直る!自分でできる3つの応急処置と「空気抜き」の手順
基本的な確認でダメでも、まだ慌てる時間じゃありません。次はもう一歩踏み込んだ「応急処置」にチャレンジしてみましょう。
「空気抜き」はマシンの“儀式”だと思って落ち着いてやる
エア噛みを解消する「空気抜き」。機種によってやり方は微妙に違いますが、デロンギのマグニフィカSを例に、多くの機種で応用できる手順を説明します。
- まず、電源を切って、もう一度入れます。
- 水タンクが満タンで、正しくセットされていることを再確認。
- 多くの機種では、電源投入直後に自動で空気抜き運転が始まります。「ヴー」という小さいモーター音がしたら、それが空気を押し出しているサイン。
- スチームやお湯のノブを回して、お湯が出るか試してみてください。最初は「シュー」という空気の音だけかもしれませんが、少し待つとお湯がジョワッと出てきたら成功です。
- それでもダメな場合は、取扱説明書の「初回使用時」や「お手入れ」のページを確認してみてください。この「空気抜き」は、ある意味、そのマシンにとっての儀式みたいなもの。落ち着いて、説明書と対話するようにやってみるのがコツです。
スチームノズルが詰まっていませんか?
ミルクを温めたりフォームミルクを作ったりするスチームノズル。ここがミルクのカスやカルシウムで目詰まりを起こすと、それをセンサーが異常と検知して、水の吸い上げまで止めてしまうことがあります。
ノズルの先端が詰まっていると、そこからお湯や蒸気も出せません。結果として、給水もうまくいかなくなるんです。
つまようじや専用の掃除ピンで、ノズルの穴を優しく掃除してみましょう。これで驚くほどあっさり直ることもありますよ。
クエン酸で内部のスケール(水垢)を除去する
長く使っていると、水道水に含まれるミネラルがチューブの内部にこびりついて、血管が詰まるように水流を悪くします。これがスケール(水垢)です。
もし、ここ数年まったく内部洗浄をしていないなら、スケールが原因の可能性は高いです。
市販のコーヒーメーカー用洗浄剤か、食品用のクエン酸を使って、洗浄モードを実行してみてください。クエン酸の方が手に入りやすく安価なのでおすすめです。
やり方は簡単。
- 水タンクに規定量のクエン酸を溶かしたぬるま湯を入れる
- 洗浄モードでスタート、あるいは通常通り抽出ボタンを押す
- タンクの水が半分くらい出たところで一度止め、30分ほど放置してスケールを溶かす
- 再開して最後まで出す
- その後、タンクをきれいに洗い、真水で2~3回同じ工程を繰り返して洗い流す
スケール除去をするだけで、ポンプの勢いが復活して、驚くほどコーヒーの味がクリアになることも。これはもう、定期的な健康診断みたいなものですね。
それでもダメなら最終手段。ポンプ交換という選択肢
上記を全部試して、水タンクはちゃんとセットされて、空気も抜けて、ノズルもスケールもきれい。なのに、モーターが「ヴーン…」と力なく鳴るだけで、まったく水を吸い上げる気配がない。
この場合、心臓部であるウォーターポンプの故障が濃厚です。
修理に出す?自分で直す?買い替える?
メーカーに修理を依頼すると、機種や症状にもよりますが、1万円から2万円以上の費用がかかることが多いです。出張費や技術料もかかりますからね。
ここで、一つの選択肢として「自分でポンプを交換する」というDIY修理があります。ネットで検索すると、デロンギのマシン用の交換用ポンプが数千円で販売されていたり、詳しい分解手順を紹介している先人のブログが見つかったりします。
ただ、これはあくまで上級者向けです。
感電の危険もありますし、分解したら最後、自己責任です。もし「機械いじりはちょっと…」と感じたら、それが引き際。素直にメーカーか購入店に相談するのが安全で確実です。
「あれ?味が薄い?」と思ったら
水を吸い上げない問題が解決して、「よし直った!」と思ってコーヒーを淹れたら、なんだか味が薄い。これ、実は結構あるんです。
でも、これも故障ではありません。
内部のチューブが完全に水で満たされておらず、コーヒー粉にお湯がしっかり行き渡る前の「ならし運転」の状態だからです。
これは、あと数回コーヒーを淹れるうちに元に戻ります。だから、焦らず、とりあえずマグカップ2~3杯分を抽出して、いつもの濃さに戻るか様子を見てあげてください。
もう二度と悩まない!コーヒーメーカーが水を吸い上げないを防ぐ予防策
トラブルが解決したら、あとはもう、同じことで悩まないように予防あるのみです。どれもとっても簡単なことですから、今日からぜひ習慣にしてみてください。
- 水は毎日取り替える:タンクの水を継ぎ足しで使っていると雑菌や水垢の原因に。毎回新鮮な水に取り替えましょう。
- 月に一度はクエン酸洗浄を:使用頻度にもよりますが、目安は月1回。これを守るだけでポンプの寿命は格段に延びます。
- 使わないときはタンクを空にしない:長期間使わないとわかっているときは、タンクも内部の水も抜いて乾燥させるのが正解。ですが、「毎日使うけど今日は使わない」というレベルでいちいち空にすると、それがエア噛みの原因になります。
- ミルクを使った後はすぐにノズルを拭き、空吹きする:スチームノズル内部のミルク詰まりを防ぐ、最もシンプルで効果的な方法です。
- 取扱説明書は捨てずに「困ったときの神様」として保管する:今回のトラブルで痛感したと思います。説明書って、普段は邪魔だけど、いざという時に一番頼りになる存在です。
どうでしたか?
コーヒーメーカーが水を吸い上げない原因は、本当にちょっとしたことから始まることがほとんどです。この記事が、あなたのコーヒータイムの「困った」を解決する助けになれば嬉しいです。さあ、直ったマシンで、とびきり美味しい一杯を淹れてくださいね。
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