朝の一杯が、その日一日を決める。
そう思っているあなたは、きっとコーヒーにただのカフェイン以上のものを求めているはず。盛岡には、そんなあなたの「美味しい」を叶えてくれる自家焙煎のコーヒー豆専門店がたくさんあるんです。
スーパーで買う豆とは、香りの立ち方からして違う。お店の扉を開けた瞬間に広がる焙煎したての香ばしさ。それだけで、なんだか贅沢な気分になりますよね。
今回は、地元のコーヒー通が足繁く通う名店から、盛岡土産にもぴったりな限定ブレンドまで、とっておきのお店を7つご紹介します。あなたの「飲みたい」がきっと見つかりますよ。
盛岡のコーヒー文化って?老舗と新世代が共存する奥深い世界
盛岡は昔から喫茶文化が根付いている街。人口に対するコーヒー店の多さは東北でもトップクラスと言われています。
街を歩けば、昭和の香りを残す純喫茶から、白を基調としたスタイリッシュなロースタリーまで、本当にさまざま。面白いのは、半世紀以上続く老舗と、競技会で入賞するような新世代の焙煎士が生み出すスペシャルティコーヒーのお店が、同じエリアで仲良く共存していること。
「深煎りで苦味とコクをしっかり感じたい」
「浅煎りでフルーティーな酸味を楽しみたい」
どちらの好みも、ちゃんと満たせるのが盛岡の懐の深さ。まずは、その中でも特に地元で愛されているお店をいくつか覗いてみましょう。
創業50年超!地元に愛される老舗のコーヒー豆
長く続くには、それだけの理由がある。味はもちろん、どこかほっとする居心地の良さも老舗の魅力です。
可否館(コーヒーカン)|サイフォンで淹れる丁寧な一杯
大通りに面した可否館は、創業50年近い盛岡を代表する自家焙煎店です。
ここの名物は、注文が入ってから一杯ずつサイフォンで淹れてくれるコーヒー。カウンター越しに見える、ぽこぽこと湧き上がるお湯と抽出の様子は、ちょっとしたサイエンスのようで見ているだけで楽しいんです。
豆のラインアップは常時30種類以上。迷ったら「可否館ブレンド」を選んでみてください。苦味とコクのバランスが絶妙で、ミルクを入れても負けないしっかりした味わい。100g単位で購入できるので、ちょっと試してみたい方にも安心です。
「まずはどんな味か店内で飲んでみて、気に入ったら豆を買う」という楽しみ方ができるのも、喫茶併設店のいいところ。ちなみに、モーニングセットがかなりお得なので、休日の朝にふらりと立ち寄るのもおすすめです。
フクダコーヒー|5代目が守る伝統の味と新しい風
1965年創業のフクダコーヒーは、盛岡市内に3店舗を構える老舗。現在は5代目が焙煎を担当し、伝統を守りながら現代の好みに合わせた味づくりも積極的に行っています。
看板商品の「フクダブレンド」は、創業当時から受け継がれるレシピをベースに、今の舌に合うようアレンジした深煎り。重厚感がありながら後味はすっきり。初めて自家焙煎豆を買う方にも「これぞコーヒー」と感じてもらいやすい安心の味わいです。
実はフクダコーヒー、バリスタ監修の「With Green」というシリーズも展開していて、若い世代からの支持もじわじわと拡大中。公式オンラインストアもあるので、盛岡に住んでいなくても定期的に取り寄せているファンが多いんですよ。定期購入のコースもあるので「いつもこの豆」が決まっている方には便利ですね。
スペシャルティコーヒーを求めるならこのお店
「せっかくなら、産地や品種にこだわった特別な一杯を飲みたい」という方には、こちらのお店がぴったりです。
NAGASAWA COFFEE|UCC東北チャンピオンの確かな腕
盛岡市上田に拠点を置くNAGASAWA COFFEE。代表の長澤一浩さんは、UCCコーヒーマスターズ2019で東北チャンピオンに輝いた実力派です。
ここの豆はどれも、生産者の顔が見えるスペシャルティグレード。浅煎りから深煎りまで、それぞれの豆の個性を最大限に引き出す焙煎度合いが絶妙で、「こんな味が出るんだ」と驚くこともしばしば。フルーティーなエチオピア、どっしりとしたグアテマラなど、飲み比べる楽しさに目覚めること請け合いです。
通販にも力を入れているので、店舗に行けない方にも優しい。複数種類の豆がセットになった「飲み比べセット」は、コーヒー好きへのギフトにも喜ばれています。また、盛岡駅ビル「フェザン」のセレクトショップでも一部の豆が購入できるので、新幹線に乗る前にさっと寄れるのも高ポイント。
COFFEE ROASTER STRADA(ストラーダ)|蕎麦屋が生まれ変わった個性派カフェ
ちょっと変わり種を探しているなら、ここは外せません。元々老舗の蕎麦屋さんだった建物をリノベーションしたカフェ兼ロースタリー、ストラーダ。盛岡らしさって、こういうことを言うんですよね。
店主が厳選した豆を小型の焙煎機で少量ずつ丁寧に焼き上げています。おすすめは、なんといっても「蕎麦屋ブレンド」。蕎麦の実は入っていませんが、ネーミングからしてわくわくしませんか。味わいは意外にも(と言ったら失礼ですが)正統派の飲みやすいブレンドで、コクの中にほのかな甘みが感じられます。
店内ではエスプレッソやカフェラテも提供しているので、豆を選ぶ前に自分好みの味を探るのもいいですね。築年数を感じさせる建物の風合いも素敵で、コーヒー片手にのんびり過ごすのに最高の空間です。
盛岡の味をご自宅で。通販や手土産にもおすすめ
忙しくてお店に行けない、あるいは遠方に住んでいるけど盛岡の味を楽しみたい。そんなニーズに応えてくれるお店も増えています。
カワトク コーヒーショップ|デパ地下で気軽に買える老舗の味
1974年から続くカワトクコーヒーショップ。現在は盛岡川徳のアネックス館地下1階にあり、買い物ついでに立ち寄れる気軽さが魅力です。
直火式焙煎機で焼き上げた豆は、香りの立ち方がとにかく華やか。まろやかな酸味の「モカ」、しっかり苦味の「マンデリン」が定番人気で、価格も100g 600円前後からと良心的。普段飲みの豆を探している方にうってつけです。
デパ地下なので、他のお惣菜やスイーツを見て回りながら「ついで買い」できるのが主婦層や会社帰りの方に支持されている理由。「まずは試しに少しだけ」という買い方ができるのも百貨店ならではですね。
椈(ブナ)森のコーヒー|岩手山麓の自然が育んだ優しい味
岩手山を望む西根地域で焙煎所を構える「椈森のコーヒー」。雄大な自然の中で丁寧に焙煎された豆は、まろやかで雑味のないクリアな味わいが特徴です。
このブランドの面白いところは、ふるさと納税の返礼品にもなっていること。岩手を応援したい方はもちろん、実質的なお試しとして利用するのも賢い選択。ドリップバッグのセット「MORIOKA COFFEE GIFT」は、ちょっとした盛岡土産にもぴったり。パッケージもおしゃれなので、相手を選ばず渡せます。
公式オンラインストアから単品購入もできるので、気に入ったらリピートしやすいのも高ポイント。朝の一杯に、岩手の自然を感じてみませんか。
盛岡ならではの一杯をお土産に。タリーズのご当地ブレンド
「チェーン店だけど、せっかくだからご当地感のあるものを」という方に朗報です。盛岡市内のタリーズコーヒーでは、岩手大学の学生と共同開発した「いわてめんこいブレンド」が販売されています。
りんごやホップを思わせるユニークなフレーバーで、お土産話のネタにもなる楽しい一品。パッケージもポップで可愛らしく、コーヒー好きの友人へのちょっとしたプレゼントにも喜ばれそう。ただし期間限定の可能性もあるので、見かけたら即ゲットが鉄則です。
初めての自家焙煎豆、どう選ぶ?よくある疑問と答え
「興味はあるけど、種類が多くて何を選べばいいかわからない」
「せっかく買うなら美味しく飲みたい」
そんな声をよく聞きます。ここで、初めて自家焙煎のコーヒー豆を買う方がつまずきがちなポイントを整理しておきましょう。
好みの味がわからないときは、まず「お店の看板ブレンド」を選ぶのが鉄板です。可否館ブレンドやフクダブレンドなど、それぞれの店が一番自信を持って提供している味は、多くの人に「美味しい」と感じてもらえるバランスに仕上がっています。
酸味が苦手なら「深煎り」「フルシティロースト」といった表記を目印に、反対にフルーティーな軽やかさが好きなら「浅煎り」「シナモンロースト」を選んでみてください。わからなければ、遠慮なくお店の人に聞いてみましょう。焙煎士やスタッフは、自分のお店の豆について語るのが大好きです。
保存は密閉容器に入れて冷暗所で。冷凍も可能ですが、その場合は使う分だけ小分けにして、解凍は常温でゆっくりと。何より「美味しいうちに飲み切る」のが一番です。200gを1〜2週間で消費するペースを目安にすると、いつでも香り高い一杯を楽しめますよ。
まとめ:盛岡のコーヒー豆で、毎日をちょっと特別に
盛岡には、長年地元で愛され続ける老舗から、新しい風を吹き込むスペシャルティコーヒーの専門店まで、個性豊かな自家焙煎店が揃っています。
サイフォンでゆっくりと味わう喫茶店の時間も、自宅で挽きたての香りに包まれる朝も、どちらもこの街のコーヒー豆がもたらしてくれる贈り物です。旅行の思い出に、あるいは通販で遠く離れた場所から。あなたのコーヒーライフに、盛岡の味をそっと取り入れてみてください。
さて、明日の朝はいつもより10分早く起きて、丁寧にコーヒーを淹れてみようかな。そんな小さな贅沢が、一日をちょっと特別にしてくれるはずです。

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