朝、キッチンに漂うコーヒーの香りって、それだけで一日がちょっと特別になると思いませんか。でも「おいしいコーヒーメーカーが欲しい」と思って検索してみたら、全自動にドリップ式、カプセル式…。値段もピンキリで、結局どれが自分に合うのかわからなくなった。そんな経験、ありませんか。
実は私もまったく同じでした。家電量販店の前で途方に暮れて、スマホでレビューを読み漁ったものです。
そこで今回は、自宅で本当においしい一杯を淹れるために、タイプ別の選び方と具体的なおすすめ機種を10個、正直ベースでお伝えします。高い機械が必ずしもおいしいとは限らない、というちょっと意外な話も。ぜひ最後まで読んで、あなたにぴったりの相棒を見つけてくださいね。
「おいしい」の基準は人それぞれ。まずは自分の好みを知ろう
コーヒーメーカー選びで一番大切なこと。それは「自分が何をおいしいと感じるか」を知ることです。
たとえば、朝はとにかくボタンひとつで済ませたい人もいれば、休日に豆を挽くところから楽しみたい人もいます。雑味のないクリアな味わいが好きな人もいれば、どっしりとしたコクを求める人もいる。つまり、正解はひとつじゃないんです。
だからここでは、よくある3つのスタイルに分けて考えてみましょう。
まずは味わい最優先派。手間はかかってもいいから、とにかく最高の一杯を追求したい人向けです。
次にバランス重視派。全自動マシンで、そこそこの手軽さとそこそこのおいしさを両立させたい人。
そしてスピード最優先派。カプセルをポンと入れて、数十秒で安定した味を楽しみたい人向けです。
あなたはどのタイプに近いでしょうか。頭の片隅に置きながら読み進めてみてください。
味わい追求派に。手間をかけてこそ生まれる極上の一杯
「電気はいらない。自分の手で淹れるからこそうまいんだ」。そう思う方におすすめしたいのがこの2つです。
AeroPress Originalは、見た目こそ簡素な筒状の器具ですが、その実力は折り紙つきです。お湯とコーヒー粉を入れてプレスするだけで、雑味のないクリアな味わいが実現します。抽出時間が短いので苦味が出にくく、豆本来のフルーティーな風味をしっかり感じられるのが特徴です。キャンプやオフィスに持っていける軽さも魅力。ただ、一度に1〜2杯しか淹えられないので、来客時にはちょっと不向きかもしれません。
「本格的なエスプレッソを家で引きたい」という方には、De'Longhi La Specialista Touchが頼れる相棒です。グラインダーを内蔵していて、豆を挽くところから抽出まですべてこの一台で完結します。BBC Good Foodでも「グラインダー付きのベストエスプレッソマシン」と評価されていて、クレマのきめ細やかさはさすがのひと言。タンピングや粉量調整のアシスト機能もついていて、初心者でもプロのような仕上がりを目指せます。ただし、価格はそれなりに張りますし、お手入れの手間もそれなり。本気でエスプレッソに向き合いたい人向けの一台です。
全自動マシンでバランスよく。日常に溶け込むおいしさ
「毎朝、豆を挽いてハンドドリップするのは正直しんどい。でも味は妥協したくない」。そんな欲張りな願いを叶えてくれるのが全自動コーヒーメーカーです。
ヨーロッパでベストセラーになっているPhilips 5500 LatteGoは、まさにバランスの優等生。最大の魅力はミルクユニット「LatteGo」です。チューブがない構造なので、分解してサッと水洗いできる。これ、地味にすごく大切なポイントで、ミルクユニットの掃除が面倒で使わなくなる人って意外と多いんです。カプチーノやラテマキアートもボタンひとつ。味も良質で、ミルクの泡立ちがきめ細かく、口当たりがとてもなめらかです。
「2種類の豆を使い分けたい」という方にはDe'Longhi Riveliaがおすすめ。朝は深煎りのコクで目を覚まして、午後は浅煎りでさっぱりと、なんて贅沢が叶います。豆の切り替えが自動でできる全自動マシンはまだ珍しく、カフェ品質のエスプレッソを気分で選べるのは大きなアドバンテージです。
コストパフォーマンスで選ぶならDe'Longhi Magnifica Evoが強い味方です。全自動マシンとしては手に取りやすい価格ながら、挽き目は13段階も調整可能。ラテクレマシステムも搭載していて、ミルクメニューだって楽しめます。初めての全自動マシンとして、まずはこれでスタートするのも良い選択です。
ここでちょっと意外な話。値段とおいしさは比例しない
WIREDが行った専門家によるブラインドテストで、興味深い結果が出ています。なんと高級機のJura E8よりも、フィリップスの下位モデル「Cafe Aromis」の方が、エスプレッソとラテの両方で高い評価を得たのです。
これって結構衝撃的じゃないですか。
つまり、高い機械を買えば必ずおいしいコーヒーが飲めるわけではない、ということです。抽出温度や圧力、粉の粒度といった基本性能さえしっかりしていれば、あとは自分の好みやライフスタイルに合うかどうかの方がずっと大事。スペック表の数字に振り回される必要はないんです。
スピードと安定感。カプセル式という賢い選択
「時間がない。でもインスタントには戻れない」。そんなあなたにはカプセル式がぴったりです。
Lavazza Jolie Evoは、イタリアの老舗コーヒーブランドが手がける一台です。コンパクトなボディに、ラヴァッツァのブレンド技術がぎゅっと詰まっています。カプセルを入れてボタンを押すだけ。数十秒で、ふんわりとしたクレマがのったエスプレッソの出来上がりです。味の再現性が非常に高く、いつでも同じおいしさを楽しめるのが強み。忙しい朝に、これほど頼りになる相棒はいません。
もうひとつ、Nespresso VertuoPlusも外せません。通常のエスプレッソだけでなく、大きめのマグサイズまで対応しているのが特徴です。カプセルに印刷されたバーコードをマシンが読み取り、最適な抽出条件を自動で設定してくれます。たっぷり飲みたいアメリカーノ派の方にこそ試してほしい一台です。
ただ、カプセル式に共通する注意点がひとつ。それはランニングコストです。1杯あたりの単価はどうしても他の方式より高くなります。飲む頻度が多いと塵も積もれば、ですね。味と手軽さは折り紙つきなので、その価値を見出せるかどうかが選ぶポイントになります。
コーヒーをおいしくするのは、機械だけじゃない
最後に、これは声を大にして言いたいのですが、機械を変えるだけでコーヒーは魔法のようにうまくなりません。むしろ、豆と水で味の8割は決まると言っても過言ではないんです。
可能な限り、豆は焙煎から2週間以内の新鮮なものを。そしてできれば飲む直前に挽いてください。粉になった瞬間から酸化が始まるので、香りの豊かさが段違いになります。グラインダーがマシンに内蔵されていない場合は、別途コーヒーミルを用意するのも良い投資です。
水にも気を配ってみてください。水道水のカルキ臭が気になるなら、浄水器を通すだけで驚くほど味がクリアになります。90度前後のお湯で抽出すること。これだけで雑味の出方が変わります。
どんなおいしいコーヒーメーカーを選んでも、結局は豆と水が命。機械がそのポテンシャルを引き出すパートナーだと思ってください。
あなたにぴったりのおいしいコーヒーメーカーは、きっと見つかる
ここまで、10種類のマシンを中心に、タイプ別の選び方をご紹介してきました。
「手間をかけて極上の一杯を」という方はAeroPressやLa Specialista Touch。「日常にちょうどいいおいしさを」という方はPhilipsやMagnifica Evo。「とにかくスマートに」という方はLavazzaやNespressoのカプセル式。あなたのライフスタイルに寄り添う一台は、きっとこの中にあるはずです。
そして最後にもう一度だけ伝えさせてください。おいしいコーヒーメーカーは、高いからおいしいわけでも、多機能だから満足できるわけでもありません。あなたが毎朝「これで淹れたい」と思えるかどうか、それこそが一番の正解だと私は思います。
さあ、お気に入りの豆を買いに行きましょう。明日の朝が、ちょっと楽しみになるような一杯を迎えに。
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