そもそも「セラミックスリム」ってどんなミル?
コーヒーをこれから自分で挽いてみたい。そう思ったときに、まず名前があがるのがHARIO(ハリオ)のセラミックスリムではないでしょうか。家電量販店やAmazon、コーヒー専門店でも見かけることが多い、まさに定番の手動コーヒーミルです。
このミルの最大の特徴は、なんといってもその価格の手頃さ。コーヒーミルはピンキリですが、セラミックスリムは初めての一台として非常に手を出しやすい価格帯に位置しています。「失敗してもいいや」と思える価格だからこそ、多くの初心者が最初に手に取るミルと言えるでしょう。
しかし、ひとくちに「セラミックスリム」と言っても、実は旧モデルと現行モデルが存在することをご存知でしょうか? この記事では、現行モデルである HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1TB を中心に、旧モデル「MSS-1」との違いや、実際の使用感、どんな人に向いているのかを詳しく解説していきます。
MSS-1TBとMSS-1、何が違うのかを最初に解説します
「HARIO セラミックスリム」で検索すると、いろいろな情報が出てきて混乱してしまうかもしれません。それは、旧モデル「MSS-1」と現行モデル「MSS-1TB」の情報が混在しているからです。
まずは、この2つの違いをはっきりさせておきましょう。これから購入するなら、基本的に現行モデルの「MSS-1TB」を選ぶことになります。
もっとも見た目でわかりやすい違いは、コーヒーの粉を受ける部分です。
- 旧モデル HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1:粉受けがプラスチック製で、本体とネジのように回して固定するタイプでした。このプラスチックは割れやすく、静電気で粉がくっつきやすいという声もありました。
- 現行モデル HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1TB:粉受けがガラス瓶に変更され、本体にはめ込むだけのシンプルな構造になりました。透明なので粉の量が見やすく、静電気もプラスチックよりは起こりにくいと感じる人が多いようです。
この変更だけでも大きな改善ですが、実は見えない部分も改良されています。内部の構造が見直され、ハンドルを回す軸(シャフト)のブレが軽減されました。シャフトのブレが大きいと、刃と刃の隙間が一定にならず、粉の粗さが不均一になりやすいのですが、MSS-1TBではその点が改善されています。
ネット上で「セラミックスリムは軸がブレる」という口コミを見かけたら、それは旧モデルMSS-1のことを指している可能性が高いです。購入の際は、パッケージや商品説明で「MSS-1TB」という型番を必ず確認するようにしてください。
実際の使い心地は?メリット・デメリットを本音でレビュー
ここからは、現行モデル HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1TB を実際に使う上でのメリットとデメリットを、率直にお伝えします。
メリット:ここが評価されているポイント
- 圧倒的な手軽さとメンテナンス性:このミルの一番の美点は、分解と掃除のしやすさです。特別な工具は一切不要。刃の部分まで簡単にバラせて、水洗いもできるので、コーヒーオイルの汚れもきれいに落とせます。面倒な手入れが苦手な人には大きな魅力です。
- においや錆びに強いセラミック刃:刃の部分にはセラミックが使われています。金属のように錆びる心配がなく、においも移りにくい素材です。コーヒーの風味を純粋に楽しみたいという目的に合っています。
- 軽量・コンパクトで場所を取らない:非常に軽くて小さいので、キッチンの片隅に置いても邪魔になりません。キャンプなどのアウトドアに気軽に持っていけるのも、このミルの良いところです。
デメリット:購入前に知っておきたい注意点
- 粒度のムラと微粉の多さ:これは多くの口コミで指摘されている点です。価格を考えれば健闘していますが、どうしても粉の大きさにバラつきが出てしまいます。特に、粉のなかでも極端に細かい「微粉」が多く出る傾向にあります。微粉が多いと、ドリップ中にお湯の流れが悪くなり、苦味やえぐみの原因になることがあります。
- 狙った粗さに再現しづらい:粒度の調整は、刃の下にあるネジを回して行う無段階式です。細かく調整できる反面、「前回と同じ挽き目にしよう」と思っても、ダイヤルのように目盛りがないため、感覚に頼るしかありません。毎回まったく同じ設定で挽きたい人には不向きです。
- 本体が軽すぎて挽きにくい:軽量であることはメリットですが、硬めの浅煎り豆を挽くときには、本体が軽すぎて固定しにくいと感じる場面もあります。片手で本体をしっかり押さえながら、もう片方の手でハンドルを回す必要があり、人によっては少し非力に感じるかもしれません。
どんな人にHARIO セラミックスリムは向いている?
ここまでのメリットとデメリットを踏まえて、このミルがおすすめなのはどんな人か整理してみましょう。
向いている人
- とにかく低予算でコーヒーデビューしたい方
- 毎日何杯も淹れるわけではなく、週末だけなど使用頻度が高くない方
- キャンプやアウトドアで気軽に挽きたてを楽しみたい方
- ミルの手入れに時間をかけたくない、ズボラな方
向いていない人
- コーヒーの味にこだわり始めていて、粉の粒の均一性を重視したい方
- エスプレッソマシン用に、細かく均一な粉が必要な方
- 毎日何杯もコーヒーを淹れるヘビーユーザーで、作業効率や耐久性を重視したい方
正直なところ、味へのこだわりが強い中級者以上の方にとっては、少し物足りなさを感じる場面もあるかもしれません。コーヒーの味は、粉の挽き具合で大きく変わります。
もしあなたが、「どうせなら最初から味の差を楽しみたい」「長く使える相棒が欲しい」と考えているなら、HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1TB は入門機として割り切るのが良いでしょう。予算に余裕があるなら、もう一つ上の価格帯のミルも検討してみると、仕上がりのコーヒーに明確な違いを感じられるはずです。
長く使うために知っておきたい、2つの小さなコツ
最後に、HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1TB を少しでも長く快適に使うための、ちょっとしたコツをお伝えします。
1. ハンドルの六角ナットをチェックする
使用していると、ハンドルを固定している上部の六角ナットが振動で緩んでくることがあります。「なんだか回し心地がおかしいな」と感じたら、指で締め直してみてください。これを定期的に行うだけで、ぐらつきが軽減され、安定した回転を保ちやすくなります。
2. 微粉が気になるなら「茶こし」が便利
「微粉が多いのが気になる」という口コミは少なくありません。味への影響を手軽に減らしたいなら、100円ショップなどで売っている茶こしを使って、挽いた粉をふるいにかけるのがおすすめです。この一手間で、口当たりがすっきりし、雑味が減ったように感じられます。
まとめ:セラミックスリムは「最初の一台」に最適な選択肢
HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1TB。このミルの価値は、なんと言っても「コーヒーを挽く楽しみに、気軽に触れられること」にあります。
完璧な粒度を求めたり、何年もヘビーに使い倒すには不向きかもしれませんが、そのハードルの低さは唯一無二です。もし、コーヒーを自分で挽くことに少しでも興味があるなら、まずはこの HARIO コーヒーミル セラミックスリム MSS-1TB から始めてみませんか? 挽きたての香りにきっと驚くはずです。
もし購入を検討されるなら、現在販売されているのは「MSS-1TB」という型番のモデルです。Amazonの販売ページで、粉受けが透明なガラス瓶であることを確認してから購入すれば、旧モデルを間違えて買ってしまう心配もありません。ぜひ、あなたのコーヒーライフの最初の一歩にしてみてください。

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