エチオピア秘宝「コーヒー豆 クレシー」とは?ゲイシャに迫るフローラルな味わいと入手方法を徹底解説

コーヒー豆

「コーヒー豆のメニューにクレシーって書いてあったけど、これって何?」
「パッケージに Clécy ってあるけど、品種?産地?どんな味?」

スペシャルティコーヒーのお店に行くと、最近ちらほら見かけるようになった「クレシー」という名前。
聞き慣れなくてスルーしてしまうのは、正直もったいないんです。

なぜならこのクレシー、コーヒー界のスーパースター「ゲイシャ種」に匹敵する潜在能力を秘めた、エチオピア原産の超希少品種。
まだ日本語の情報が少ない今だからこそ、深掘りして知っておくとコーヒーの楽しみ方がグッと広がります。
この記事では、そんなクレシーの正体から、気になる味わい、実際に買えるお店まで、コーヒー好きのあなたにお話しするようにお伝えしていきますね。

クレシー(Clécy)って結局なに?その正体と誕生ストーリー

コーヒー豆の「クレシー(Clécy)」は、単なる商品名やブランド名ではありません。れっきとしたコーヒーの品種名です。

原産地は、コーヒー発祥の地として知られるエチオピア南西部のベンチマジ地域。
この地域の原生林には、何千年ものあいだ人の手が加えられていない野生のコーヒーの木がたくさん眠っています。

クレシーは、その森の中から研究者たちによって選び抜かれた「母樹」から発見されました。
何万とある在来品種のなかから、特に素晴らしい風味特性を持つ個体として見出され、長い歳月をかけて研究・選抜。
品種として正式に登録されたのが、このクレシーなんです。

ちなみに「クレシー」という名前の響き、どこかフランス語っぽいですよね。これは、この品種を発見・研究した人物に由来していると言われています。
ゲイシャ種がエチオピアの「ゲシャ村」から名付けられたのと似ていて、人の名前がついているところに歴史のロマンを感じませんか。

ゲイシャ種と何が違う?クレシーの唯一無二な味わいプロファイル

「ゲイシャに匹敵する品種」と言われると、気になるのはやっぱり味の違いですよね。
ここでは、実際に複数のロースターさんが公開しているテイスティングノートや、私自身の体験を交えながら、クレシーの味わいを詳しくお伝えします。

香りと風味のグラデーションを楽しむ

クレシーの最大の特徴は、なんといってもその華やかなアロマ。
カップに口を近づけた瞬間にふわりと広がるのは、ジャスミンや白い花を思わせるフローラルな香りです。

口に含むと、その印象はさらにドラマチックに広がります。
よく感じられるフレーバーノートはこんな感じです。

  • 花のような香り:ジャスミン、スイカズラ、オレンジブロッサム
  • フルーティーな酸味:白桃、アプリコット、熟したネクタリン
  • 爽やかさと甘み:レモングラス、ハチミツ、上品な白ブドウ
  • 口当たり:軽やかでクリーン、まるで白ワインのような透明感のある飲み口

ゲイシャ種が持つ、妖艶でトロピカルな甘みや紅茶のような複雑さと比べると、クレシーはもっとピュアでストレートな「美しさ」を感じさせます。
例えるなら、ゲイシャが情熱的な南国の花だとすれば、クレシーは朝露に濡れた清楚な白い花。
どちらが優れているという話ではなく、まったく違う個性の繊細な美しさを楽しめるのが、クレシーの魅力です。

精製方法で変わる多彩な表情

クレシーの個性は、精製方法によってもがらりと変わります。
よく見かけるのは主に2つのタイプです。

  • ウォッシュド(水洗式):クレシーの王道。フローラルなアロマと透明感のある酸味、ブライトな後味が際立ちます。初めてクレシーを試すなら、まずこのタイプで「品種本来の実力」を味わってほしいです。
  • アナエロビック(嫌気性発酵):最近増えてきた特殊精製。発酵のプロセスで、より複雑な果実味やワインのような芳醇なコクが加わります。「フローラルなだけじゃない、クレシーのポテンシャル」を感じたい方におすすめです。

私が以前、あるロースターで飲んだアナエロビック精製のクレシーは、ラベンダーとブルーベリーのようなニュアンスが強くて、同じ品種とは思えない衝撃がありました。
その味の振り幅の広さも、クレシーという品種が秘めた無限の可能性を感じさせてくれます。

気になる購入方法は?クレシーを買える主なロースター

ここまで読むと、「でも、どこで買えるの?」というのが一番の疑問ですよね。
残念ながら、クレシーはまだ生産量が非常に少ないため、スーパーや大手通販で常時買えるようなコーヒー豆ではありません。
主にスペシャルティコーヒー専門店が、期間限定で少量仕入れて販売するという形になります。

しかし、定期的にクレシーをリリースしている国内ロースターも、ちゃんと存在します。
例えば、こんなお店です。

  • LEAVES COFFEE:エチオピアの単一農園に深くコミットするロースター。アナエロビック精製など、個性的なクレシーをリリースすることで知られています。
  • COFFEE COUNTY:福岡を拠点に、品質と透明性にこだわったコーヒーを届けるロースター。クレシーのナチュラル精製を扱った実績があります。
  • ONIBUS COFFEE:東京の人気ロースター。ゲイシャビレッジのクレシーをシンプルに訴求し、多くのファンにその味を届けています。
  • SINGLE O:オーストラリア発。クレシーをブレンドに用いて「CLEARLY ETHIOPIAN」という、品種の魅力をわかりやすく伝える商品を展開しています。

これらのお店のオンラインストアや店頭をこまめにチェックするのが、クレシーに出会う一番の近道です。
大体100gで1,500円~2,500円程度が相場。希少なコーヒー豆への投資としては、その体験価値は値段以上だと感じます。

クレシーを最高に美味しく淹れるための3つのポイント

せっかく手に入れた貴重なコーヒー豆ですから、そのポテンシャルを100%引き出してあげたいですよね。
繊細なクレシーを淹れるときに私が大切にしているポイントは、この3つです。

  1. 焙煎日から少しだけ我慢:スペシャルティコーヒー全般に言えますが、特にクレシーのようなフローラル系は焙煎直後だと香りが落ち着いていません。焙煎日から最低4~5日、できれば1週間ほど寝かせると、驚くほどアロマが開きます。
  2. ペーパードリップでクリアに:金属フィルターも悪くないですが、クレシーの繊細な風味とクリーンな口当たりを味わうなら、ペーパードリップが一番おすすめです。円錐形のドリッパー(ハリオV60など)を使うと、より華やかな香りを抽出しやすくなります。
  3. ちょっとだけ湯温を高めに:雑味が出るのが怖くて低温で淹れがちですが、クレシーは意外にも、90~92℃くらいの少し高めのお湯で勝負すると、フローラルな香りが大胆に引き立ちます。「あれ?味が出ないな」と感じたら、湯温を1~2度上げてみてください。

少しの工夫で、自宅がそのままスペシャルティコーヒー店のカウンターに早変わりしますよ。

まとめ:コーヒー豆 クレシーは次の一杯を探す旅に出る価値がある

いかがでしたか?

「クレシー」という名前の裏には、エチオピアの広大なコーヒーの森で育まれたドラマと、未来への大きな可能性が詰まっています。
まだ日本では「知る人ぞ知る」段階ですが、ゲイシャ種がそうだったように、きっと数年後にはスペシャルティコーヒー好きの間でスタンダードな選択肢のひとつになっているかもしれません。

もしメニューやオンラインストアで「クレシー」の文字を見つけたら、それはあなたにとって特別な一杯との偶然の出会い。
ぜひ、そのジャスミンや白桃を思わせる華やかなアロマと、白ワインのような透き通る味わいを、自宅でじっくり体験してみてください。

その香りをかいだ瞬間、あなたもきっと、クレシーが秘めた物語の虜になるはずです。

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