朝の一杯、食後のリラックスタイム、仕事の合間の気分転換。私たちの生活に欠かせないコーヒーですが、実際にどこの国でどれだけのコーヒー豆が作られているか、考えたことはありますか?
実はコーヒー豆の生産量って、国際情勢や気候変動の影響をモロに受けるんです。ここ数年で順位が入れ替わったり、価格が急騰したりと、かなり動きがあります。
今回は国際コーヒー機関(ICO)の最新データをもとに、2024年のコーヒー豆生産量ランキングを詳しく見ていきましょう。それぞれの産地の特徴や、私たちが普段飲んでいるコーヒーとの関係も合わせて紹介します。
コーヒー豆生産量ランキング世界トップ10
まずはランキング全体をざっと見てみましょう。生産量は60kg換算の袋数で表すのが業界の標準です。
1位:ブラジル(6,630万袋)
ダントツの世界一。世界シェアの約40%を占める圧倒的な生産量です。日本の輸入量でも約32%がブラジル産で、まさにコーヒー大国。
アラビカ種が主体で、ナッツやチョコレートを思わせるまろやかな風味が特徴。酸味が控えめでバランスが良いので、日常的に飲むコーヒーとして人気があります。
ただし2024年は干ばつと霜害が発生。2025年以降の生産量に影響が出るのではと心配されています。
2位:ベトナム(2,750万袋)
ロブスタ種では世界最大の生産国。インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料として重宝されています。
日本でも輸入量シェア約24%と2位。普段何気なく飲んでいるインスタントコーヒーの多くはベトナム産なんです。
ただ、こちらも干ばつの影響で生産量が減少気味。その影響でロブスタ種の価格が2023年比で約60%も上昇しています。
3位:コロンビア(1,220万袋)
高品質アラビカ種の代名詞。「コロンビアマイルド」と呼ばれる上質な酸味と甘みが魅力です。
キャラメルのような甘さとフルーティな酸味のバランスが絶妙で、ストレートで飲むのがおすすめ。浅煎りから中煎りで、その個性をストレートに楽しんでほしいコーヒーです。
4位:インドネシア(970万袋)
スマトラマンデリンやトラジャで有名な産地。ハーブやスパイスを思わせる重厚なコクが特徴です。
深煎りにすると、とろりとした舌触りと大地を感じるような風味が引き立ちます。酸味が苦手な人にこそ試してほしいコーヒーですね。
5位:エチオピア(835万袋)
アラビカ種発祥の地。コーヒーのルーツとも言える国です。
柑橘系の華やかな香りと、ジャスミンやベルガモットを思わせるフローラルな風味。エチオピア モカの名前で親しまれ、浅煎りで飲むのが定番。コーヒー通ならずとも、一度は味わってほしい奥深さがあります。
6位:ホンジュラス(660万袋)
中米最大の生産国に成長した注目株。バランスの良い味わいで、ブラジル産に似た親しみやすさがあります。
実は日本への輸出も増えていて、コンビニコーヒーなどでも使われるようになってきました。
7位:インド(595万袋)
モンスーンコーヒーという独特な精製方法で知られています。雨季の湿った風にさらすことで、まろやかでスパイシーな風味が生まれるんです。
ロブスタ種の生産が多く、インスタントコーヒー向けの輸出が多い国です。
8位:ウガンダ(585万袋)
アフリカのロブスタ種主要輸出国。ベトナムの生産減少を受けて、注目度が上がっています。
近年は品質向上に力を入れていて、スペシャルティコーヒーの産地としても頭角を現してきました。
9位:メキシコ(380万袋)
有機栽培コーヒーの先駆け的存在。小規模農家が多く、丁寧に育てられた豆が多いのが特徴です。
ナッティーで優しい口当たり。酸味が穏やかなので、コーヒー初心者にもおすすめできます。
10位:グアテマラ(345万袋)
火山性の豊かな土壌で育つ高品質アラビカ種。フルーティな酸味とココアのような甘さが魅力です。
中煎りで淹れると、複雑で奥行きのある風味を堪能できます。日本でも人気の高い産地で、輸入量は第4位です。
日本のコーヒー輸入相手国トップ5
普段私たちが飲んでいるコーヒーがどこから来ているのか。財務省の貿易統計(2024年)をもとに見てみましょう。
1位:ブラジル(輸入量シェア約32%)
堂々のトップ。スーパーで売っているレギュラーコーヒーの多くはブラジル産ベースです。
2位:ベトナム(約24%)
インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料として圧倒的シェア。
3位:コロンビア(約13%)
ちょっと良いコーヒー、専門店のブレンドに使われることが多いですね。
4位:グアテマラ(約8%)
スペシャルティコーヒー好きに人気。単一産地で楽しむ人が多いです。
5位:エチオピア(約6%)
モカブレンドやストレートコーヒーとして根強いファンがいます。
2024年のコーヒー業界を揺るがす3つの変化
ランキングだけ知っていても、今のコーヒー事情は語れません。今まさに起きている重要な変化を3つ紹介します。
異常気象で生産量が激減している
ブラジルは干ばつと霜害のダブルパンチ。ベトナムも干ばつでロブスタ種の生産量が落ち込みました。
この影響でロブスタ種の国際価格は急騰中。2023年と比べて約60%も値上がりしています。インスタントコーヒーや缶コーヒーの値上げが相次いでいるのは、このためです。
EUの新規制が迫っている
EUDR(欧州連合森林破壊防止規則)というルールが2025年12月に施行予定。森林を伐採して作られた農産物の輸入を禁止する規制です。
コーヒー農園を作るために森林が伐採されていないことを証明しないとEUに輸出できなくなります。大企業は対応できても、途上国の小規模農家にとっては大きな負担。今後の生産構造に影響が出る可能性があります。
世界のコーヒー需要は伸び続けている
中国やインドを中心に、コーヒー消費は年率約2%で増加中。特に中国ではカフェ文化が急速に広がっていて、コーヒーチェーンが続々と出店しています。
生産量が気候変動で不安定になる一方、需要は右肩上がり。コーヒー好きとしては、ちょっと複雑な気持ちになりますね。
産地別おすすめの飲み方と焙煎度
同じコーヒー豆でも、産地によって最適な焙煎度や飲み方が変わります。せっかくなら、その豆の個性を最大限に引き出してあげたいですよね。
ブラジル産:中煎り〜深煎り
酸味控えめで苦味とのバランス良好。ミルクとの相性も抜群なので、カフェオレやカプチーノにしても美味。日常使いの定番としてブラジル コーヒー豆を常備しておくと便利です。
コロンビア産:浅煎り〜中煎り
フルーティな酸味とキャラメルの甘さを楽しむなら中煎りがベスト。ストレートでじっくり味わいたい。コロンビア スプレモは品質の高さで定評があります。
エチオピア産:浅煎り
ハンドドリップで丁寧に淹れると、華やかな香りが部屋中に広がります。休日の朝にぴったり。エチオピア イルガチェフェはフローラルな風味の代表格です。
インドネシア産:深煎り
とにかく深煎り一択。コクと苦味をしっかり出して、フレンチプレスで淹れるのもおすすめ。ミルクや砂糖を入れても負けない力強さがあります。マンデリン コーヒー豆は酸味が苦手な人にこそ試してほしい一本。
グアテマラ産:中煎り
フルーティさとココアのような甘さのバランスが絶妙。中煎りで複雑な風味を楽しんで。グアテマラ アンティグアはコーヒー通を唸らせる味わいです。
2024年コーヒー豆生産量ランキングを踏まえた今後の展望
生産量トップのブラジルとロブスタ種最大手のベトナム、両方が気候変動の影響を受けている状況は、正直かなり深刻です。コーヒーの価格上昇はしばらく続くかもしれません。
でも、明るい話題もあります。ホンジュラスやウガンダといった新興産地が品質向上に力を入れていたり、有機栽培やフェアトレードへの関心が高まっていたり。
何より、世界中でコーヒーを愛する人が増えているのは素晴らしいことです。このランキングをきっかけに、いつもと違う産地のコーヒーにチャレンジしてみませんか?新しいお気に入りが見つかるかもしれません。
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